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太陽系を中心に広がる局所バブルのイラスト図。大きさは1000光年ほどにもなり、表面には数千の若い恒星や7つの星形成領域などが張り付いています(Credit: Leah Hustak (STScI))

【▲太陽系を中心に広がる局所バブルのイラスト図。大きさは1000光年ほどにもなり、表面には数千の若い恒星や7つの星形成領域などが張り付いています(Credit: Leah Hustak (STScI))】

ハーバード&スミソニアン天体物理学センターの天文学者などからなる研究チームは2021年12月22日、太陽系を中心に広がる巨大な泡、局所バブルの形成過程を解明したと発表しました。

局所バブル(Local Bubble)は、太陽系を中心に広がる高温低密度の領域で、その外側には、低温高密度の星間ガスが広がっています。この局所バブルは、大きさが1000光年ほどにもなり、その表面には、数千の若い星やよく知られた7つの星形成領域が貼り付いています。

局所バブルの存在自体は数十年に渡って知られてきましたが、研究チームは、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の位置天文衛星ガイアのデータを使って得られた”局所バブルの表面で形成されている若い星の過去、そして現在の軌道など”から、形成過程を初めて解明しました。

では、局所バブルはどのようにして形成されたのでしょうか?

局所バブルは超新星爆発によって星間ガスが押しのけられて形成された考えられます。最初の超新星爆発が起こったのは、1400万年ほど前でした。そして、研究チームの計算によれば、その後、15回ほどの超新星爆発が、数百万年以上に渡って発生し、現在の局所バブルが形成されたといいます。

ところで、最初の超新星爆発が起こったころ、太陽系は遠く離れたところにありました。しかし、500万年ほど前に局所バブルの中に入り、中心方向へ移動していきました。つまり、太陽系が現在の局所バブルの中心付近に位置しているのは、全くの偶然というわけです。

ハーバード&スミソニアン天体物理学センター時代に特別研究員としてこの研究を完成させたキャサリン・ザッカーさんは「(局所バブルのようなスーパーバブルは天の川銀河内に他にもあると考えられますが)それらのスーパーバブル同士がどのように相互作用をしているのか、スーパーバブルが天の川銀河においてどのようにして新しい星の誕生を駆動しているのか」などこれから研究を進めていきたいとコメントしています。

Source

文/飯銅重幸(はんどうしげゆき)

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