皆既食直前に、南極のユニオン氷河で望遠鏡を通して撮影された画像。太陽の外縁上で弧を描くピンク色のプロミネンスや壮大な太陽コロナが見えます(Credit: Theo Boris, Christian A. Lockwood, David Zimmermann (JM Pasachoff Antarctic Expedition) Compositing: Zev Hoover and Ron Dantowitz (MARS Scientific))

【▲皆既食直前に、南極のユニオン氷河で望遠鏡を通して撮影された画像。太陽の外縁上で弧を描くピンク色のプロミネンスや壮大な太陽コロナが見えます(Credit: Theo Boris, Christian A. Lockwood, David Zimmermann (JM Pasachoff Antarctic Expedition) Compositing: Zev Hoover and Ron Dantowitz (MARS Scientific))】

2021年12月4日に皆既日食が見られたことを知っていますか?

もちろん日本から見ることはできませんでした。それどころか、世界中のほとんどの人々は目にすることができなかったことでしょう。なぜなら、皆既日食が観測できたのは南極付近だったからです。

しかし、一部の熱心な「日食チェイサー」と呼ばれる人たちは、南極大陸の寒さと晴天の中で、まばゆいばかりの光景を目にすることができました。冒頭の画像は、皆既食の直前に、南極のユニオン氷河で望遠鏡を通して撮影されました。太陽の外縁上で弧を描くピンク色のプロミネンス壮大な太陽コロナの姿がよくわかります。

こちらは、同じ日に撮影された魚眼レンズによるタイムラプス画像。ユニオン氷河上空で、太陽が南極の夏の空を一周する様子を複数のフレームで追ったものです。

「白夜」の日に撮影された全天周画像。中央下に皆既日食の太陽が見えています(Credit: Stephanie Ziyi Ye)

【▲「白夜」の日に撮影された全天周画像。中央下に皆既日食の太陽が見えています(Credit: Stephanie Ziyi Ye)】

南極圏では12月頃、太陽は一日中、地平線の上に位置していて「白夜」になる日が続きます。全天周画像の中央下に皆既日食の太陽が見えています。太陽が地平線上にあったにもかかわらず、地球を横切る皆既食帯の端に位置するユニオン氷河では、月の影が上空を暗くしています。

国立天文台の「日食一覧」によると、次に皆既日食が見られるのは2024年4月9日とのこと。場所は北米、太平洋など。しかし、それよりも前の2023年4月20日に珍しい金環皆既日食がインド洋、アジア、オセアニアで見られます。

 

Image Credit: Theo Boris, Christian A. Lockwood, David Zimmermann (JM Pasachoff Antarctic Expedition) Compositing: Zev Hoover and Ron Dantowitz (MARS Scientific)Stephanie Ziyi Ye
Source: APOD (1) (2)
文/吉田哲郎