NASAの太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー」が日本時間2021年10月28日0時37分に撮影した太陽(Credit: NASA/SDO)

【▲ NASAの太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー」が日本時間2021年10月28日0時37分に撮影した太陽(Credit: NASA/SDO)】

日本時間2021年10月29日未明、太陽で比較的規模が大きなXクラスの太陽フレアが発生しました。冒頭の画像はアメリカ航空宇宙局(NASA)の太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)」が日本時間10月29日0時37分に撮影した太陽の様子です。画像の中央下に明るい活動領域が見えていますが、今回のフレアはここで発生しました。ちょうど地球が正面に位置するタイミングです。

情報通信研究機構の宇宙天気予報センターによると、フレアの規模はX1.0で、日本時間0時17分~0時48分にかけて発生。X線強度がピークを迎えたのは0時35分とされています。29日1時頃にはフレアの発生に続いてコロナ質量放出(CME)が観測されました。放出されたコロナガスは30日午後から31日にかけて地球に到来すると予想されており、電離圏や地磁気が乱れることで通信・放送衛星の障害GPSの測位誤差増大短波通信の障害といった影響が生じる可能性があるとされています。

太陽の活動は約11年ごとの周期で変化することが知られていて、現在は2019年12月に始まった第25太陽活動周期における活動が進行中です。国立天文台によると、太陽では2021年7月3日にもXクラスのフレア(規模はX1.5)が発生しており、今回の太陽フレアは第25太陽活動周期では2回目となるXクラスのフレアとなりました。

なお、太陽の黒点で生じるフレアの規模はピーク時のX線強度に従って強いほうから順に「X」「M」「C」「B」「A」と定められていて、前後のクラスとは10倍の差があります。1859年9月に発生して当時の欧米の電信網に被害をもたらした通称「キャリントン・イベント」を引き起こした太陽フレアの規模は、X45とも推定されるほど大規模なものだったとみられています。

 

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Image Credit: NASA/SDO
Source: NASA / 宇宙天気予報センター
文/松村武宏

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