Moonalisa_Example1024(Credit:Gianni Sarcone and Marcella Giulia Pace)

【▲ 月の自然な色だけを使った独創的な視覚表現(Credit:Gianni Sarcone and Marcella Giulia Pace)】

冒頭の画像は月の自然な色だけを使って、独創的な視覚表現がなされています。

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月の円盤は、撮影された時期が異なっており、大きなフレーム(額縁)の中にそれぞれピクセル(画素)として配置されています。月の色合いの変化は、大気の状態や月・地球・太陽の位置関係によって反射する太陽光の影響によるものです。ここでは、最も暗い月の円盤は「地球照」の色になっています。

さて、ここでクイズです! この「絵」には、ある有名な芸術作品が隠されていますが、それは何でしょうか? モニターから離れ画像を小さくして(遠くから)眺めてみると良いかもしれません。

答はこちらです。そう、レオナルド・ダ・ビンチの「モナリザ」です。この画像は20211016日付けのAPODAstronomy Picture of the Day)で紹介されましたが、そのタイトルは「The Moona Lisa」! 「モナリザ」ならぬ「ムーナリザ」とでも訳せば良いでしょうか。

ダ・ビンチは500年以上も前に地球照の存在に気づき、記述していたことが知られています。

関連:レオナルド・ダ・ビンチもスケッチしていた「地球照」 観察や撮影を試してみよう!

次に、こちらの絵は「ローヌ川の星月夜」と呼ばれるゴッホの名作の一つです。

starryrhone_vangogh(Credit:Vincent van Gogh, Wikipedia; Acknowledgement: B. Schaefer (LSU))

【▲ ゴッホの「ローヌ川の星月夜」(Credit:Vincent van Gogh, Wikipedia; Acknowledgement: B. Schaefer (LSU))】

ローヌ川(スイス・フランスを流れる川)の上空に輝いている7つの星は「北斗七星」と思われます。

ここで、もう一つクイズです! この絵が描かれた季節はいつでしょうか? フランスは日本より緯度が高いですが、日本と同じ北半球にあるので、日本での北斗七星の見え方を思い出してみてください。

答は「秋」です。地平線近くにヒシャクを置いたような形に見えるのは「秋」になります(時間帯が違えば、見える位置も違ってくるので注意してください)。

北斗七星の見え方の変化(四季)(Credit:多摩六都科学館)

【▲ 北斗七星の季節による見え方の変化(Credit:多摩六都科学館)】

実際「ローヌ川の星月夜」は1888年9月に描かれたと言われています。天文の知識が絵画の鑑賞に役立つ一例と言えるかもしれません。

また「The Moona Lisa」のように、天文とアートのコラボレーションは、今後もさらにユニークな作品を創り出していくことでしょう。大いに期待したいものです。

 

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Image Credit: Gianni Sarcone and Marcella Giulia PaceVincent van Gogh, Wikipedia; Acknowledgement: B. Schaefer (LSU)、多摩六都科学館
Source: APOD (1) (2) MUSEY
文/吉田哲郎

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