火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」が撮影した火星の北極域(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)

火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」が撮影した火星の北極域(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)

ココアパウダーをまぶしたティラミスのようにも思えるこちらの画像、地球で撮られたものではありません。こちらは火星の北緯86度付近、北極域に広がる堆積物(NPLD:北極冠層状堆積物)の一部を高度約320キロメートルの宇宙から撮影したもので、白いところは地表が二酸化炭素の霜に覆われている部分です。

こうした極域の堆積物(極冠)は水の氷が積み重なることで形成されたとみられていて、火星の気候の歴史が記録されていると考えられています。こうした堆積物を測定したり組成を調べたりすることは、火星の過去の気候が生命に適していたかどうかを探ることにつながるといいます。

また、レーダーによる観測の結果、堆積物の層は地下深くにまで続いていることも明らかになっています。複雑に積み重なった層のなかには当時の大気が保存されている可能性もあり、もしも採取することができれば過去の気候を理解する上で助けになると期待されています。

画像はアメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」の高解像度撮像装置「HiRISE(The High-Resolution Imaging Science Experiment)」による2019年11月4日の観測データをもとに作成されたもので、2020年2月14日付で公開されています。

 

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Image Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona
Source: アリゾナ大学
文/松村武宏

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