4機のDMSP衛星衛星による観測データと3D磁気圏モデリングのデータを使って作成された宇宙ハリケーンのイラスト図(Image Credit:Qing-He Zhang, Shandong University)

4機のDMSP衛星衛星による観測データと3D磁気圏モデリングのデータを使って作成された宇宙ハリケーンのイラスト図(Image Credit:Qing-He Zhang, Shandong University)

イギリス、レディング大学は3月1日、レディング大学の研究員が参加する山東大学の研究チームが、2014年8月におこなわれた防衛気象衛星計画(DMSP)に属する人工衛星の観測データの分析から、宇宙ハリケーンの観測に成功したと発表しました。宇宙ハリケーンの観測に成功したのはこれが初めてとなります。

宇宙ハリケーンは、4機のDMSP衛星によって、北極の上空、数百kmのところで観測されました。いわゆる電離層で観測されたことになります。ちなみに国際宇宙ステーション(ISS)は高度約400kmほどのところを周回しています。

宇宙ハリケーンは、幅1000kmほどもある反時計回りのプラズマの渦で、いくつかのを持ち、水の雨の代わりに、電子の雨を降らせていました。また、最大で秒速2.1kmにもなるプラズマの流れが観測され、この現象は8時間ほどで徐々に静まり、消えたといいます。

研究チームによれば、このような宇宙ハリケーンは、太陽風や荷電粒子などの持つエネルギーが、通常ありえないほどに、広範かつ急速に地球の大気の上層部に伝わることで発生すると考えられるといいます。

これまでこのような宇宙ハリケーンが惑星の大気の上層部で観測されたことはありませんでした。しかし、研究チームによれば、今回の宇宙ハリケーンが地磁気の活動が弱い時期に発生したことを考えると、このような宇宙ハリケーンは太陽系の惑星や系外惑星において、比較的、一般的にみられる現象である可能性があるそうです。

もしかしたら、そのうち、太陽系の他の惑星でも、宇宙ハリケーンが観測されるかもしれませんね。

 

 

Image Credit:Qing-He Zhang, Shandong University
Source:レディング大学のプレスリリース論文
文/飯銅重幸

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