赤い長方形星雲

赤い長方形星雲(Credit: ESA, NASA)

この不思議なクロス状の天体は「赤い長方形星雲(HD44179)」と呼ばれる、いっかくじゅう座の方向に位置する「原始惑星状星雲」です。

原始惑星状星雲とは太陽に近い質量の恒星が恒星風によってガスを吹き出し、そのガスが恒星からの光によって照らしだされ、このような美しい星雲を形作ります。そしてこの星雲はそのほとんどの質量を失い、最期を迎えようとしているのです。

赤い長方形星雲の中心には2つの恒星が連星(あるいは双子星)として存在しています。そして連星の周りに存在するドーナツ状の星間塵によって連星からの光が絞られ、このようなX字の星雲ができると考えられているのです。

今後中心の恒星は白色矮星となり紫外線を放ち、周りの星雲は惑星状星雲となることが予想されています。私たちの太陽も赤色巨星を経た後に白色矮星となり寿命を迎えることが予想されていますが、それは数十億年後の話。それを観測できる人類は(少なくとも太陽系には)いないことでしょう。

冒頭の画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ(ACS)の3つのフィルターを用いて捉えたもので、2010年6月に公開されました。

 

Image Credit: ESA, NASA
Source: Hubble

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