「どくろ星雲」こと惑星状星雲「NGC 246」

「どくろ星雲」こと惑星状星雲「NGC 246」(Credit: ESO)

こちらは「くじら座」の方向およそ1600光年先にある惑星状星雲「NGC 246」です。NGC 246はその姿が頭蓋骨を連想させるとして「どくろ星雲(英:Skull Nebula)」とも呼ばれています。改めて画像を見てみると、たしかに星雲の中央付近とその左側にある2つの暗い部分が眼窩(がんか、眼球が収まるくぼみ)のようでもあります。

惑星状星雲とは、太陽のような超新星爆発を起こさない比較的軽い恒星(質量は太陽の8倍以下)が、赤色巨星になった頃に周囲へ放出したガスによって形作られる天体とされています。惑星状星雲のガスは、赤色巨星を経て白色矮星に進化していく熱い中心星が放射する紫外線によって電離することで輝いていると考えられています。

ESO(ヨーロッパ南天天文台)によると、どくろ星雲ことNGC 246の中心にある白色矮星は、別の2つの恒星とともに3連星を成しているといいます。1つは白色矮星から約500天文単位(※)離れたところにある赤色矮星で、もう1つは約1900天文単位離れたところにある太陽よりもやや小さいとみられる恒星です。近いほうの赤色矮星については、ESOの「超大型望遠鏡(VLT)」「ハッブル」宇宙望遠鏡による観測データなどをもとに、3連星の一部であるとする研究成果が2014年に報告されたばかりです。

※…1天文単位=約1億5000万km。太陽から地球までの平均距離に由来する

冒頭の画像は、科学観測の合間に魅力的な天体の写真を撮影・公開するESOの「Cosmic Gems(宇宙の宝石)」プログラムにおいて、超大型望遠鏡に設置されている観測装置「FORS2」によって可視光線の波長で観測されたもので、2020年10月30日に公開されています。画像の色は強調されており、赤色は水素、水色は酸素の分布を示しています。

 

Image Credit: ESO
Source: ESO
文/松村武宏

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