相互作用銀河「Arp 271」。渦巻銀河の「NGC 5426」(下)と「NGC 5427」(上)の2つが相互作用している(Credit: ESO)

■今日の天体画像:Arp 271(NGC 5426とNGC 5427)

「NGC 5426」「NGC 5427」は、それぞれをクローズアップして見た限りでは、どちらも均整がとれた渦巻銀河のように見えます。しかしこの2つの銀河はすでに接近して相互作用する状態にあり、一部の渦巻腕は2つの銀河をつなぎとめるかのように結びついています。

まとめて「Arp 271」と呼ばれるNGC 5426とNGC 5427は、おとめ座の方向およそ1億2000万光年先にある相互作用銀河です。研究者の一部はArp 271について、2つの銀河が合体していく途中の姿と考えています。相互作用の影響により、Arp 271ではこれから数百万年に渡って星形成活動が促進されるとみられていて、すでにその兆候が2つの銀河に渡された橋のような腕にみられるといいます。

Arp 271で観測される銀河どうしの相互作用は、今の人類にとっては遠く1億光年以上離れた別の銀河の出来事でしかありません。しかし今から数十億年後には、太陽系がある天の川銀河とアンドロメダ銀河(M31)が衝突する可能性が高いとされています。太陽が恒星としての寿命を終えて白色矮星になっていく頃には、天の川銀河もArp 271のようにアンドロメダ銀河と結びついた姿をしているかもしれません。

この画像はヨーロッパ南天天文台(ESO)によって撮影され、2020年5月18日に公開されました。

 

Image Credit: ESO
Source: ESO
文/松村武宏

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