ふたご座の方向にあるこの惑星状星雲は、1つの天体でありながらも2つの天体としてニュージェネラルカタログ(NGC)に登録されています。

双極に分かれた右上と左下のローブ構造はそれぞれ「NGC 2371」「NGC 2372」とされ、1つの惑星状星雲として示される場合は「NGC 2371-2」と表現されます。

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NGC 2371-2」は、一般的な惑星状星雲と同様に、太陽と同じ様な質量の恒星の最期の姿です。寿命の終わりに近づいたその恒星は、外層を吹き飛ばし周囲にガスを放出します。画像の中心に位置する中心の星の強力な紫外線によって、周囲に広がったガスが照らされることで、惑星状星雲の姿が宇宙に映し出されています。

2つのローブを合わせた直径は約1.3光年、画像で確認することができませんが、外側に広がるハローは約3光年に広がっていると言います。

なお、この形状は数千年続きますが、長い時間をかけローブは消滅し、中心の星は最期末の姿である白色矮星と進化していきます。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」と、広域惑星カメラ2「WFPC2」の合わせて4つの波長で捉えた画像を合成したものです。2019年8月19日公開されました。

 

Image Credit:ESA/Hubble & NASA, R. Wade et al.
https://www.spacetelescope.org/images/potw1933a/

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