ふわふわした泡のような写真は、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたりゅうこつ座にある「ウォルフ・ライエ星(WR 31a)」と、それを取り囲む「散光星雲」です。地球から3万光年離れた場所にあるこの美しい星雲は、星屑や水素、ヘリウムなどのガスでできています。

-PR-

この星雲は、星の表面から重力を振りきって吹き出す「恒星風」によって外層の水素などが吹き飛ばされてできています。その形は時にリング状に、時に球状にと変化します。この2万年前にできた星雲は時速22万kmで拡散しているというのですから、宇宙のスケール感はすごいですね!

そしてこのウォルフ・ライエ星、数十万年後には寿命を迎えてしまうことが予測されています。また、星の誕生時には少なくとも太陽の20倍以上あった質量も、10万年以内のうちに半分以下に減ってしまい、最終的には超新星爆発を起こすものと考えられています。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の可視光と赤外線波長を用いて撮影し、2016年6月に公開されました。

 

Image Credit: ESA/Hubble & NASA
http://www.spacetelescope.org/images/potw1608a/

-ads-

-ads-