爆発的な渦中で見つかった3つの超新星

この画像は、おおぐま座の方向約4500万光年の「NGC 4051」と呼ばれる渦巻銀河です。1788年2月にイギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見されました。「NGC 4051」は、渦巻銀河が多く見られる「おおぐま座銀河群」の南に位置しており、我々の天の川銀河も含まれる「おとめ座超銀河団(局部超銀河団)」に属しています。

「NGC 4051」は過去40年間に渡り3つの超新星が観測されていることでも注目されています。最初に発見されたのは、1983年の「SN 1983I」、2番目は2003年の「SN 2003ie」、そして2010年の「SN 2010br」。これらの超新星は、NGC 4051の中心付近や渦巻腕などに点在していました。

また、「SN 1983I」と「SN 2010br」は水素とヘリウムの吸収線が見られないIc型超新星に分類。このタイプの超新星は、恒星風や物質移動によって水素とヘリウムの外層を失った大質量星によるもの。そのため、Ic型およびIb型の超新星は「stripped core-collapse supernovae」と呼ばれることもあります。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3「WFC3」で撮影され、2019年6月10日に公開されたものです。

 

Image Credit:ESA/Hubble & NASA, D. Crenshaw and O. Fox
https://www.spacetelescope.org/images/potw1923a/