【今日の天体紹介:渦巻銀河M33】

渦巻銀河「M33」は「さんかく座銀河」とも呼ばれ、300万光年ほど離れた場所に位置しています。宇宙のスケールでは「たったの300万光年」とも言える距離で、私たちの銀河系を含む銀河の集まり「局部銀河群」(局所銀河群)の一員です。M33は局部銀河群の中では3番目に大きく、直径はおよそ5万光年になります。その内側3万光年ほどがこの画像に収められていますが、もともとの画像は25枚を組み合わせた壮大なもので、M33の星の一つひとつを見分けられそうなほどの鮮明さです。

画像はハッブル宇宙望遠鏡、そしてハワイに設置されている日本のすばる望遠鏡によるデータを合成したもので、赤みがかった電離水素ガスの雲(HII領域)が見えています。HII領域は渦巻銀河の「腕」に沿って不規則に存在しており、中でも巨大なHII領域は、短命で非常に重たい星が形成される現場として最大級のものです。明るく重たい星からは強い紫外線が放射され、周囲の水素ガスを電離させることによりこの特徴的な赤い色が見えてきます。

画像は銀河全体の色を得るため広い波長を観測したデータを使い、水素アルファ(Hα)・フィルターを使った狭い波長のデータと組み合わせて作成されました。HαフィルターはHII領域でよく見られる水素原子からの光を透過させるものです。NASAのWebサイトではM33の大きな画像を見ることができます。今回の画像サイズは約2.5MBで、若干時間はかかりますがスマートフォンでも見ることができますので、ぜひ拡大して見てみてください。

 

関連:画像1枚で1.6GB!ハッブル公開画像で2番目に巨大な「さんかく座銀河」

Image Data: Subaru Telescope (NAOJ), Hubble Space Telescope – Image Processing: Robert Gendler
Additional Data: BYU, Robert Gendler, Johannes Schedler, Adam Block – Copyright: Robert Gendler, Subaru Telescope, NAOJ
Source: NASA
文/北越康敬

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