地球から最も近い銀河の1つである大マゼラン雲の一部をハッブル宇宙望遠鏡は捉えています。
この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の広域惑星カメラ「WFPC2」の光学B/V/Hα・赤外Iによって撮影された、若い星団「LH63」と、星形成領域の「LHA 120-N 51(N51)」の姿です。紫外線によって照らされたガスや塵は何光年にも渡って美しく広がっており星団に霧をかけているかの様です。
「LH63」は太陽と似た様な低質量の若い恒星が誕生しています。その様な天体を調査することで、太陽誕生の仕組みや過去の姿を調査することができます。
また、大マゼラン雲には他にも沢山の星形成領域があり、「LHA 120-N 44(N44)」の様な星形成領域が吹き飛ばされ泡の様な形になった「スーパーバブル」や有名な「タランチュラ星雲(NGC 2070)」も存在します。
また、大マゼラン雲は、英名が「Large Magellanic Cloud(LMC)」であるため「雲」として記載されることが主ですが、「大マゼラン星雲」や「大マゼラン銀河」といった表記も用いられることもあります。
それに、小マゼラン”雲”と連”銀河”であったり、実は銀河系との3連銀河かもしれないし、銀河系との相互作用によって見た目が変化した不規則銀河の可能性もあると考えられていたりと、表記的にも内容的にも興味深く面白い天体ですね。
Source
- Image Credit:NASA, ESA, and D. Gouliermis (University of Heidelberg) Acknowledgement: Luca Limatola / Gemini Obs., AURA, NSF
- Hubble - Cloaked in red
文/sorae編集部