皆様の予想通りでしたでしょうか。ノーベル財団は2017年のノーベル物理学賞を、「重力波」の観測に成功したアメリカの3人の研究者に授与すると発表しました。
重力波はブラックホールの合体などで質量を持った物体が移動すると、時空の歪みが波となって伝わる現象です。約100年前にはアインシュタインがその存在を予測し、近年は世界で観測施設が建築されその初検知を狙っていました。
そして2016年2月に、アメリカのLIGOが重力波の初検知に成功したと発表。今回ノーベル物理学賞を授与されることとなった、MITのレイナー・ワイス名誉教授、Caltechのバリー・バリッシュ名誉教授、同大学のキップ・ソーン名誉教授は、このLIGOの設計や運営に尽力したことが評価されたのです。
重力波はこのLIGOですでに3回検知されただけでなく、ヨーロッパの「VIRGO」でも2017年9月27日に検知に成功。また日本でも、岐阜県飛騨市で重力波観測施設「KAGRA」が本格稼働を目指しています。
Image Credit: Nobel Media 2017
■Nobel prize in physics awarded for discovery of gravitational waves
https://www.theguardian.com/science/2017/oct/03/nobel-prize-physics-discovery-gravitational-waves-ligo#img-1
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