JAXAの地球観測衛星「だいち2号」が、南極半島で発生した「ほぼ三重県大の氷山」の分離の撮影に成功したとして、撮影写真が公開されています。
この巨大な氷山は、南極半島の「Larsen-C棚」から2017年7月12日に分離しました。JAXAによれば、同棚は2017年からクラックの進行が加速していたとのこと。そして、重さ1兆トン、面積約5,800平方kmという超巨大な氷山が分離したのです。
だいち2号は、Lバンド合成開口レーダとパルサー2(PALSAR-2)の広域観測モード(観測幅350 km)を利用し、今回の分離を観測しました。亀裂の幅は約50km、長さは155km。さらに、今後も流氷の分離の可能性があるそうです。
2014年にH-IIAロケットによって打ち上げられ、14日周期で地球をまわっているだいち2号。今後も地図作成や地域観測、災害状況の把握や資源探査などの分野で活躍することが期待されますね。
Image Credit: JAXA
■「だいち2号」による南極半島Larsen-C棚氷で発生した大規模な氷山分離の観測結果
http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS-2/img_up/jdis_pal2_ant-iceshelf_20170725.htm
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