2017年6月9日は満月なのですが、通常の満月とは少し違います。6月の満月は2017年で最も小さい満月「ミニムーン」で、また海外では「ストロベリームーン」「ローズ・ムーン」なんてよばれることもあるんです。
まず、月と地球の距離はいつも一定ではなく、離れたり近づいたりしています。これは月の公転軌道が楕円形のためで、遠地点(約40万6000km)を通過する6月9日には月が見た目上もっとも小さくなるのです。逆に、12月4日の満月は近地点を通るため最も大きく見えます。なお、国立天文台によれば12月4日の満月は6月9日よりも14%大きく、30%明るいそうです。なお、6月9日は22時10分に月が満ちます。
そしてストロベリー・ムーンですが、こちらはアメリカ先住民が6月9日の満月を「ストロベリームーン」と呼んだからです。これは満月がストロベリー色に染まるから……ではなく、この季節にイチゴの収穫期を迎えるからです。このような満月の呼び方は地域によって違い、たとえば同じくネイティブアメリカンのチェロキー族はこの満月を「グリーンコーン・ムーン」と呼びます。これは、青トウモロコシがよく育つ時期だからです。ストロベリーとグリーンコーン……全然違いますね。
なお6月9日の満月は月の位置が低く、また時期的に湿度が高く空気中の粒子が多いことから、満月が琥珀色に見えることがあります。これは満月が登った直後、あるいは沈む頃にオレンジ色っぽく見える現象と同じです。
Image Credit: 国立天文台
■2017年最小の満月(2017年6月)
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2017/06-topics02.html
■June Full Moon 2017: Strawberry Minimoon Rises This Week
https://www.space.com/36992-june-full-moon.html
■Strawberry moon coincides with Summer Solstice for first time since 1967
http://www.telegraph.co.uk/science/2016/06/19/strawberry-moon-coincides-with-summer-solstice-for-first-time-si/
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