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分離した着陸機「スキアパレッリ」は残念な結果に終わりましたが、こちらは順調です。2016年10月に火星に投入された火星周回機「トレース・ガス・オービタ(TGO)」から、初めて撮影された火星画像が地球へと送り届けられました。
 

 
このTGOはヨーロッパとロシアによる火星探査計画「エクソマーズ」の第一弾として、2016年3月に打ち上げられました。TGOとスキアパレッリは合体された状態で打ち上げられ、スキアパレッリは着陸技術の実証と科学観測を、そしてTGOは通信衛星と同じく科学観測を担当しています。
 
そして今回の火星地表の撮影には、TGOに搭載されたColour and Stereo Surface Imaging System (CaSSIS)を利用。また撮影は11月22日に、TGOの最初のフライバイの最中に230〜310km上空から行われました。またフライバイの最中には火星の北のマリネリス峡谷にあるHebes Chasmaなどの地域も通過しています。
 
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TGOは先週にはすでに2回火星上空を周回していますが、これはあくまでもテストで行ったもの。今後はもう少し火星の上空(400km)を通過する軌道へと遷移します。さらにTGOは搭載した観測機器で「水蒸気」の測定にも成功しており、火星付近での中性子の増加も探知しています。
 
そして、下の画像は測定画像から作成した3Dイメージ。今後このようにして、火星地表の広域な3Dイメージが作成できれば面白そうです。
 
今後、TGOは数カ月かけて火星の季節や日ごとの変化などを測定します。また将来的には液体の水やメタンなどのガス類から「生命の存在の証拠」を見つけ出せれば、素晴らしい成果となるでしょう。エクソマーズは2020年には探査車を送り込む予定ですが、それまでもTGOはさまざまな観測を続ける予定です。
 
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Image Credit: ESA
■New Mars orbiter provides tantalizing close-up of the Red Planet
http://newatlas.com/esa-exomars-tgo-mars-orbiter-photos/46682/

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