地球から見られるのは太陽が月に隠れる「日食」ですが、その地球から少し離れるとこんな不思議な光景が見られることがあります。上の画像はNASAの太陽観測衛星「SDO」が撮影した、太陽の前を地球と月が通過する「ダブル食」をとらえたものです。
9月1日に撮影されたこの画像では、右上のはっきりした月の影と地球のぼんやりした影が確認できます。この違いは地球の大気が太陽光を吸収するので、その影ははっきりした形にならないのです。一方月は大気を持たないので、その影ははっきりしたものになります。
SDOには13の波長を捉える科学観測装置が搭載されており、太陽やその大気の観察を行なっています。またその周回速度は地球の自転速度と一致しており、ニューメキシコ州の基地局上空を周回しながらデータを送信しています。そして年に2回、このようにSDOは太陽を地球によって隠されるのです。
さらに地球と月、そして太陽の位置関係は常に一定ではなく、月が太陽に近い位置にあると太陽光が月の周りからはみでる「金環日食」なども観察されます。地上で次に金環皆既食が見られるは、2031年11月の北西太平洋、中部太平洋、パナマ地域での予定です。
Image Credit: NASA
■Double Eclipse! Earth and Moon Cross in Front of Sun (Photo)
http://www.livescience.com/55994-double-eclipse-witnessed-satellite-photo.html
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