現在多くの研究機関は地球外生命体のありかとして、赤色矮星のそばの「ハビタブル・ゾーン」にある惑星を探しています。これらの惑星には水が液体の状態で存在していることが期待されているのですが…新たな研究によると、これらのハビタブル・ゾーンの地球に似た惑星は生命体には熱すぎることが報告されているんです。
プリンストン高等研究所のJames Owen氏によると、「これまで、地球に似た質量の惑星はハビタブル・ゾーンにあることから生命体が存在しうると考えられてきました。しかし、それらの惑星の数十億年に渡る成り立ちを考えると、そうは思えないのです」としています。
赤色矮星は太陽よりもより小さく、暗い恒星です。また銀河にある1000億個の恒星のうち、75%は赤色矮星だとされています。それらの恒星はハビタブルゾーンに岩石から成り立つ惑星を持っています。そして、それらの惑星は質量の1%に相当する酸素やヘリウムからなる大気を持っているのですが、その厚みのある大気は非常に熱を溜め込みやすく、生命体には熱すぎる惑星にしてしまうというのです。
また、過去には赤色矮星の活動が惑星の大気を減少させるので、熱の問題は起きないと考えられていました。しかし、今回の研究ではそれもあまり期待できないと報告しています。コンピューターのシミュレーションによると、地球ほどの重力のある惑星は大気の多くを失わないそうなんです。
…と残念な情報ばかりお伝えしてしまいましたが、知的生命体の存在の可能性はまだまだ残っています。それは、質量比で地球の11%ほど、例えば火星のような惑星はそれほど熱くなく、生命が存在しうるというのです。
「最近の系外惑星の研究で、赤色矮星のそばには地球より小さいサイズの惑星がより多く存在することがわかりました。これらの惑星には、生命が存在する可能性があるでしょう」
宇宙人を探すなら地球よりも小さな惑星を、ということですね!
Image Credit: D. Aguilar/Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics
■Many Earth-Like Alien Planets Likely Too Hot for Life
http://www.space.com/32993-earth-like-exoplanets-too-hot-life.html
最終更新日:2022/11/15