宇宙に存在する天体には美しい物も多いですが、中にはこんな不思議な形をした物もあるんです。スペインのマドリッドのSantiago Garcia-Burillo氏と彼の同僚は電波望遠鏡群を利用し、「NGC 1068」と呼ばれる銀河に「ガスの円環に囲まれた巨大ブラックホール」を観測しました。この形…チョコレート味のドーナッツそのものですね!
このNGC 1068は地球から5000万光年離れた場所に位置し、最も明るく活発に活動している銀河のうちの一つです。そして銀河の中心に存在する巨大ブラックホールの周りには、熱く高速で回転する「トーラス(円環)」構造のガスが存在しています。
この天文は地球から見ると、月の数万分の1以下のサイズでしかありません。そこで今回観察に用いられたのは、チリのアタカマ砂漠に設置されたアルマ望遠鏡。同望遠鏡では、複数のパラボナアンテナを組み合わせることで巨大な電波望遠鏡のように利用することができます。
ブラックホールは銀河からガスを引き寄せるのですが、その過程でガスがブラックホールの周りを周回し、そのスピードが早くなると衛星のようにブラックホールの周りに固定されます。そして、その質量は太陽の数百万倍〜数十億万倍にも達するとされています。天文学者は今後、ブラックホールの周りのガスがどのようにして形成されるのかを観測する予定です。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech
■Dusty doughnut around massive black hole spied for first time
https://www.newscientist.com/article/2085261-dusty-doughnut-around-massive-black-hole-spied-for-first-time/
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