生命の存在可能な「地球に似た惑星」 40光年先で3つも発見!

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宇宙には無数に恒星と惑星があるのですが、その中でも生命を保持しうる惑星を「ハビタブル惑星」なんて呼ぶこともあります。これらは暑すぎず寒すぎず、そして水が液体として存在しうる…などいろいろな条件があるのですが、なんとこのようなハビタブル惑星が40光年先に3つも見つかったのです!
 
ネイチャーに報告された内容によると、これらの惑星は小さく冷えた恒星「TRAPPIST-1」の周りを周回しており、大きさや気温なども地球に近いものとなっています。また恒星が小さいことから、生命の存在の可能性の重要な手がかりとなる大気の成分など、より詳しい調査も行なえるそうです。
 
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こちらが今回見つかった恒星「TRAPPIST-1」と太陽系の太陽との比較図です。いかにTRAPPIST-1が小さいのかがわかりますね。なお、今回の発見はチリにあるトラピスト望遠鏡で、近赤外線を捉えることによって発見されました。
 
そして惑星のうち2つは、太陽から地球までの距離の1.1%と1.5%という非常に近い距離で恒星を周回しています。これにより惑星の片面はおそらくかなり高温になっていますが、もう片面には水が存在している可能性があるのです。そして、3つ目の惑星は正確にはわかっていませんが、恒星からより遠くに存在し適正な気温と水の存在がありうると予想されています。
 
この発見をうけ、スタンフォード大学で系外惑星を研究するBruce Macintosh氏などは「これらの惑星は地球に似た温度をもつ大気の調査をするのに最も良い例となるでしょう」などと沸き立っています。今後打ち上げられるジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のようにさらに性能のよい望遠鏡によって、このTRAPPIST-1の周りに存在する惑星の調査は続けられることでしょう!
 
Image Credit: ESO/M. Kornmesser
■Trio of Earth-like planets found near ultra-cool star may have the right conditions for life
http://www.theverge.com/2016/5/2/11549830/three-planets-possible-life-extraterrestrial-water-dwarf-star