私たちの頭上でいつも輝いている「太陽」。3月9日には日本でも部分日食が観測されるなど、普段意識していなくても大事な恒星であることに変わりはありません。そして、その太陽は約50億年後に寿命が尽きると予測されています。それでは、どのような形で太陽の寿命が尽きるのでしょうか?
それを知るのに、ちょうどいい画像がハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されました。上の画像は、はくちょう座にある惑星状星雲の「Kohoutek 4-55」。太陽とほぼ同一の質量をもつこの恒星は、まさに今寿命を迎えようとしています。
ちなみに、上の美しい赤やエメラルドグリーンの部分は恒星本体ではありません。これは超新星にならなかった恒星が赤色巨星となり放出したガスが、恒星の紫外線によって照らしだされたものです。惑星状星雲の色や形は恒星によってことなり、Hen 2-437のようにローブが双極に放たれる美しい「双極性星雲」を形作ることもあります。なお、赤は窒素ガス、グリーンは水素ガス、青は酸素を示しています。
今後、太陽は中心核の水素を使い果たした後に膨張し、水星や金星を飲みこむとされています。その後一度縮小し、再度現在の地球の軌道付近まで膨張します。その際に地球が飲み込まれるのかどうかは、太陽質量の減少による地球の公転軌道の拡大もありうるのでなんともいえません。
もちろん私たちは誰も太陽や地球の最期を見送ることはできないのですが、その頃には人類は他の天文へと活動の場を広げているのでしょうか? 私たちが生きているうちに有人の火星探査が行われる予定なことを考えると、さもありなん、といったところでしょうか。
Image Credit: NASA
■A preview of the beautiful way our sun will die
http://www.gizmag.com/nebula-star-death-preview-sun-die-hubble-esa-kohoutek-4-55/42204/
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