中国はフルカラーの月面写真を公開した
NASAやスペースXの宇宙開発は華々しくニュースになりますが、なぜかあまり大きく取り上げられない中国による宇宙開発。しかし、同国は着実に宇宙進出の道を進んでいます。中国は2013年に月面探査機「嫦娥3号」を月面に着陸させることに成功し、世界で3番目に月面探査を行なった国となりました。
そして今回公開されたのが、嫦娥3号と一緒に月面に着陸した探査車「玉兎号」から送られた、フルカラーの月面画像。カメラを搭載しさまざまな画像を撮影してきた玉兎号はすでに動かなくなってしまいましたが、私たちは画像でその活躍の軌跡をたどることができます。
嫦娥3号と玉兎号は2013年12月2日に長征3号乙ロケットによって打ち上げられ、同月14日に月の「雨の海」と呼ばれる場所に着地しました。玉兎号は車輪を搭載し、動き回って写真を撮影したり、レーダーで月の内部構造を探ったり、また土壌の調査を行ないました。設計ではその寿命は約3ヶ月でしたが、なんと1年近くも動作し続けることができたのです。
なお玉兎号の玉兎とは漢字からも想像できるように、中国語で「月に住むウサギ」を意味しています。そして、現在中国は次世代機となる嫦娥4号の打ち上げと、月の裏側の探査を計画しています。探査は2018年までに計画されており、もし実現すれば人類史上初となる月の裏側の探査ミッションとなる予定です。
月の裏側はこれまで宇宙人の月面基地があるなど、さまざまなSFネタの舞台となってきました。もう数年以内にもその様子が探査機によって明かされてしまうと思うと、興味深い反面、なんだか寂しい気もしますね。なお、こちらのサイトではより多くの画像を閲覧することが可能です。
Image Credit: planetary.org
■China shows off pictures of the moon in full color
http://www.slashgear.com/china-shows-off-pictures-of-the-moon-in-full-color-01425033