正体不明の天体「WT1190F」、地球に落下! 国際チームが観測に成功

wt1190f

今年10月3日に発見された、地球と月を結ぶ軌道を回っていた天体「WT1190F」が、2015年11月13日15時18分(日本時間)に、スリ・ランカの南のインド洋上で大気圏に突入した。これまでのところ地上への被害は報告されていない。

WT1190Fは大きさ2mほどの天体で、その軌道運動から、自然の天体としては密度が小さいことが判明しており、過去に月や惑星に向けて探査機を打ち上げたロケットの、タンクやパネルといった人工物ではないかと考えられている。

この天体の追跡にはNASAなども協力、また突入に際しては、欧州やアラブ首長国連邦などの大学や研究機関からなる観測チームが組織され、WT1190Fが大気圏に突入した瞬間を、航空機から観測することに成功した。

観測で得られた映像やデータは、将来の小惑星や、スペース・デブリ(宇宙ゴミ)の大気圏突入時の動きを予測を改善することなどに役立てられる。

 

Source

  • Image Credit: IAC/UAE/NASA/ESA
  • NASA - ‘WT1190F’ Safely Reenters Earth’s Atmosphere

文/sorae編集部

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