NASAが開発を開始した、次世代超音速旅客機「Xプレーン」。コンコルドなどで問題になった騒音問題を解決し、大陸間を再び短時間で結ぶことが期待されています。そしてNASAが新たに公開した計画によると、Xプレーンは環境技術を導入したクリーンな航空機になるそうなんです。
NASAの計画「New Aviation Horizons」によると、Xプレーンは先進の環境技術の導入により燃料消費量を軽減。これによりXプレーンの燃費が良くなるだけでなく、将来的には航空業界全体の化石燃料への依存度を軽減することも期待されています。
そもそも、これまでもNASAは航空業界において新境地を開拓してきました。1947年に初めて水平飛行で音速を超えたロケット機「X-1」から、NASAは次世代の航空技術の実証を自らの手で行なってきたのです。今回のXプレーンの新技術も、X-1の超音速飛行のように航空業界全体に広がる可能性は十分にあります。
Xプレーンの計画としては今後、2000万ドル(約23億円)の出資を受けたロッキードマーチンが17ヶ月で静音技術(QueSST)を開発。Xプレーンのデザインと試作開発は数年以内に開始され、初飛行は2020年に行なわれる予定です。空港施設での爆音が問題となったコンコルドとは違い、上空ではコンコンッ程度の音しか発しないことを目標としているXプレーン、どれだけのものなのか一度見てみたいですね!
Image Credit: NASA
■NASA’s latest X-Planes could help save the planet
http://thenextweb.com/insider/2016/04/25/nasa-x-planes-initiative/
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