
こちらは、ハワイのすばる望遠鏡が観測した渦巻銀河「NGC 4045」。おとめ座の方向、地球から約1億1000万光年先にあります。

明るい中心部と星を生み出す淡い腕
この画像は、国立天文台がすばる望遠鏡に設置した超広視野主焦点カメラ「HSC(ハイパー・シュプリーム・カム)」で撮影されました。
NGC 4045は、明るく輝く中心部から外側へと広がる、2本の渦巻腕(渦状腕)を持っています。銀河の右側をよく見てみると、青色の腕がうっすらと淡く広がっています。この青い光は、銀河の外縁部において、新しい星々が活発に生み出されている様子を物語っています。
また、NGC 4045は中心に活動銀河核(AGN)を持つことが知られています。活動銀河核とは、強い電磁波が観測される銀河中心部の狭い領域のこと。その原動力は太陽の数百万倍~数十億倍の質量がある超大質量ブラックホール(超巨大ブラックホール)であり、周囲のガスなどがブラックホールに落下していく過程で莫大なエネルギーが解放されることで、可視光線やX線などで強く輝くと考えられています。
他にも、この銀河には非常に強力なX線を放射する天体(超大光度X線源)が存在しており、詳細な観測・研究が近年も続けられています。
見かけ上の“ご近所さん”の姿も
美しい姿のNGC 4045に加えて、画像にはもう一つ、紡錘形をした小さな銀河が写り込んでいます。「NGC 4045A」と呼ばれるこの銀河は、一見するとNGC 4045のすぐ近くにあり、お互いの重力で影響を及ぼし合う相互作用銀河のように見えます。
しかし、国立天文台によれば、実際にはNGC 4045Aはずっと遠くにある銀河です。地球からはたまたまNGC 4045と同じ方角に位置していたため、このように寄り添っているように見えています。広大な宇宙の奥行きと、天体観測における「見かけの重なり」の面白さを感じさせてくれる一枚です。
冒頭の画像は国立天文台から2026年5月27日付で公開されています。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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