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Space BD、H3ロケット6号機で基幹ロケット初の民間による相乗り打上げサービスを実現へ

Space BD株式会社は2026年4月24日、2026年6月に打ち上げが予定されている「H3」ロケット6号機(30形態試験機)において、搭載される全6機のペイロードの打ち上げインテグレーション支援を担当したと発表しました。

このうち4機はJAXA(宇宙航空研究開発機構)との基本協定に基づき、Space BDが「H3ロケット相乗り打上げサービス」として相乗り枠を提供するもので、日本の基幹ロケットにおいて民間事業者が相乗り枠を提供するのは初めてのケースとなります。また、同時に搭載されるJAXA「革新的衛星技術実証3号機」の超小型衛星2機(東京科学大学「うみつばめ(PETREL)」、静岡大学「STARS-X」)についても、Space BDが搭載支援を行っています。

H3ロケット6号機(30形態試験機)のフェアリングにデザイン予定の各機関・ペイロードのミッションロゴ(Credit: JAXA / Space BD)
【▲ H3ロケット6号機(30形態試験機)のフェアリングにデザイン予定の各機関・ペイロードのミッションロゴ(Credit: JAXA / Space BD)】

相乗り枠で搭載される4機のペイロード

Space BDが相乗り枠を提供する4機のペイロードは以下の通りです。

H3ロケット相乗り打上げサービスで打上げ予定の4機のペイロード(Credit: Space BD)
【▲ H3ロケット相乗り打上げサービスで打上げ予定の4機のペイロード(Credit: Space BD)】

九州工業大学を代表機関とする超小型天文衛星「VERTECS」は、可視光の宇宙背景放射を観測する6Uサイズ(約10×20×30cm)の衛星です。JAXAの「産学官による輸送・超小型衛星ミッション拡充プログラム(JAXA-SMASH)」のもとで開発が進められ、Space BDは同プログラムの第1回輸送サービス事業者に選定されています。

株式会社BULLが開発した「HORN-L」「HORN-R」の2機は、運用を終えた宇宙機に薄膜を展開し大気抵抗で減速させることでスペースデブリ低減を目指すPMD装置の宇宙実証衛星です。フランスのUnseenlabs社が開発した「BRO-22」は、海上船舶監視のための無線探知に特化した衛星コンステレーションを構成する1機となります。

低コスト化を狙う「30形態」と新たな放出インフラ

既報の通り、H3ロケット6号機は1段目エンジン「LE-9」を3基搭載し、固体燃料ロケットブースター「SRB-3」を搭載しない「H3-30S」(30形態)の試験機として、2026年6月10日に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。30形態はH3の各形態のなかでも低コスト化を狙う構成で、衛星をより安価に軌道へ投入できるようになると見込まれています。性能確認用ペイロード「VEP-5」のほか、上記の相乗り枠4機と革新的衛星技術実証3号機の超小型衛星2機を合わせた計6機の小型副衛星が搭載されます。

今回の打ち上げでは、複数のペイロードの搭載・放出を実現するため、日本の基幹ロケットとしては初めて、1つの搭載ポートから複数ペイロードを放出するための「インターフェースプレート」と、放出信号を分配する「シーケンサー」が導入されます。これらは株式会社中央エンジニアリングとオランダのISISpace(Innovative Solutions In Space)社の協力のもとで開発・実装されました。中央エンジニアリングはインターフェースプレートの詳細設計から製造、環境試験対応、射場での組立・引き渡し支援までを担当しています。

Space BDは2019年12月にJAXAから日本の基幹ロケットH-IIA/H3を用いた相乗り超小型衛星打ち上げ機会の提供事業における民間唯一のサービス事業者に選定されており、今回のH3ロケット6号機でその初の実績が生まれる見込みです。

 

文・編集/sorae編集部

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参考文献・出典