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喜び半分、不安半分といったところでしょうか。ヨーロッパとロシアによる火星探査ミッション「エクソマーズ」探査機「トレース・ガス・オービター(TGO)」が軌道投入に成功しました! 一方、同時に火星に着陸したはずの着陸機「スキアパレッリ」からの信号は未確認となっています。
 
エクソマーズ 2016では、火星を周回して大気を分析するトレース・ガス・オービターと、着陸技術の実験と火星地表の科学探査を行なうスキアパレッリが合体した状態で打上げられました。これらは先日17日に無事に分離に成功し、19日(標準時)での軌道投入と火星への着地を待つだけとなっていました。
 
トレース・ガス・オービターは13時05分より139分のエンジン点火を行い、火星周回軌道への投入に成功。しかしスキアパレッリは火星大気に突入した14時42分に信号が失われ、現時点でも通信は復帰していません。現在ESA(欧州宇宙機関)は探査機「マーズ・エクスプレス」やNASAの探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」など、さまざまなチャンネルを通じて信号の把握を試みています。
 
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なお、スキアパレッリは着陸シークエンスをすべて自動で行なうように設計されています。これは火星から地球までの通信は電波の速度でも9分45秒かかるため、地球からの指示では着陸動作に間に合わないからです。また同着陸機には耐熱シールドやパラシュートが搭載されており、これらが無事動作していれば11〜7kmの高度でパラシュートが展開され、高度1.1kmでエンジン点火をおこない火星にゆっくりと着陸しているはずです。
 
スキアパレッリが目指すのは火星のメリディアニ平原。また同着陸機のバッテリーは最大で10日間動作し、火星での科学探査と同時に画像を撮影して地球に送信するために利用されます。さらに2020年には同じくエクソマーズとして探査車が火星に打上げられる予定で、スキアパレッリはそのための着陸技術を検証するという役割もあります。ですので、早く同着陸機からの信号復帰を祈るばかりです。
 
なお、エクソマーズは大きな目標として「火星での地球外生命体(あるいはその痕跡)の調査」を定めています。今は信号復帰まで少し不安ですが、火星探査がまた一歩進んだことをまずは喜びたいと思います。
 
Image Credit: ESA
■Contact lost with Schiaparelli lander as ExoMars 2016 arrives at the Red Planet
http://newatlas.com/exomars-schiparelli-tgo-arrival/45972/

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