Proton-M
Image Credit: Roskosmos
 ロシアのインタファクス通信は8月3日、今年8月末から11月までの間に、6機のプロトンMロケットが打ち上げられると報じた。
 これはロケット産業筋が同紙に明かしたもので、今年5月の打ち上げ失敗以来初となる8月28日の通信衛星「インマルサット5 F3」の打ち上げを皮切りに、9月14日に通信衛星「エクスプリェースAM8」、10月6日に通信衛星「トルコサット4B」、10月中にロシア国防省の軍事衛星、さらに11月中に通信衛星「ユーテルサット9B」と「エクスプリェースAMU-1」を打ち上げるという。
 これらの打ち上げは当初、今年の5月から8月にかけて予定されていたが、5月16日にプロトンMが通信衛星「メクスサット」の打ち上げに失敗したことで、ドミノ倒しのようにすべて延期されていた。
 メクスサットの打ち上げでは、プロトンMの第3段が飛行中に問題を起こし、失敗に終わった。その後の調査で、第3段にある姿勢制御用の小型ロケット・エンジンのターボ・ポンプ内にある、ローター・シャフトが破損したことが原因と結論付けられた。プロトンMを開発したGKNPTsフルーニチェフ社では設計や素材の変更などの対策が行われ、その後原因調査と対策の評価が完了し、打ち上げ再開に向けて準備が始まっている。
 今回の6機以外にも、12月にもインテルサット社の通信衛星の打ち上げが計画されている。
 また2016年1月7日から27日の間には、欧州宇宙機関(ESA)とロスコスモスが共同開発した火星探査機「エクソマーズ2016」の打ち上げも予定されている。火星探査機は他の衛星と違い、火星に向けて打ち上げができる期間が決まっており、2016年の1月を逃すと、次に打ち上げが可能になるのは約2年後となることから、その責任はきわめて重いものとなっている。
 プロトンMはロシアにとって、静止衛星や大型衛星を打ち上げられる、ほぼ唯一のロケットであり、また商業ロケットとして外国企業の衛星打ち上げも担っていることから、打ち上げ再開と信頼性の回復は急務となっている。
 3か月ほどの間に6機ものプロトン・ロケットが打ち上げられるのは、2000年8月28日から11月30日以来のことで、またプロトンの打ち上げの歴史上あまりない過密さとなっている。ロシアにとっては、5月の失敗による打ち上げ計画の遅れを少しでも早く取り戻したいという考えがあると思われるが、現場にとっては大きな負担を強いられることになり、無事にこの過密なスケジュールを乗り切れるかが注目される。
■До декабря Роскосмос запустит шесть “Протонов” со спутниками связи – Интерфакс
http://www.interfax.ru/russia/457720

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