Astronaut akihiko Hoshide
Image credit: sorae.jp
 今年4月のプログレスM-27M補給船の打ち上げ失敗、5月のプロトンMロケットの打ち上げ失敗など、ロシアの宇宙開発で失敗が続いていることについて、宇宙航空研究機構(JAXA)に所属する宇宙飛行士の星出彰彦さんが、ロシアの宇宙開発の現状や今後への期待について語った。
 これは6月22日に開催された、筑波宇宙センター展示館のリニューアル内覧会後の、記者会見の中で語られたもので、「最近ロシアの宇宙開発で事故が相次いでいる。国際宇宙ステーション計画では日本もロシアの宇宙船を使うなど関係が深い。今回の事故や、今後についてどう思うか」という旨の質問に対して、星出飛行士は次のように述べた。
「宇宙開発というのは、ロシアだけではなくて世界的に、技術的に難しいことをやっているんですね。日本のロケットであろうが、ロシアのロケットであろうが、難しい技術に挑戦しているものだと思っています。
 私自身もかつて、ソユーズ・ロケットで、ソユーズ宇宙船に乗って国際宇宙ステーションに行きましたけれども、これまでの運用の中で、しっかり確実に、安全を確保して送り出す技術はできていると思います。
 JAXAとしても今後、安全を確認していきますが、問題なく行くんじゃないかと思っています」。
 星出飛行士は2012年7月15日に、ソユーズTMA-05M宇宙船に乗り、ソユーズFGロケットで宇宙飛行を行った経験を持つ。そして国際宇宙ステーション(ISS)に約半年間滞在したのち、同年11月19日に、同じソユーズTMA-05Mに乗って地球に帰還している。
 ロシアでは近年、ロケットの打ち上げ失敗が相次いで起きており、最近では今年5月16日に、通信衛星を載せたプロトンMロケットの打ち上げに失敗しており、またその1か月足らず前の4月28日には、プログレスM-27M補給船を載せたソユーズ2.1aロケットが打ち上げに失敗し、プログレスが制御不能に陥るという事故も起きるなど、信頼性に不安の声が上がっている。
 特にプログレスは、米国や日本の補給船と共に、ISSに水や食料、酸素などを供給する命綱として活躍しており、補給が止まるとISSの運用に影響が出ることになる。また、現在ISSに宇宙飛行士を運べる有人宇宙船は、ロシアの「ソユーズ」しかなく、何か問題が起きれば、ISSの運用に大きな打撃となる。米国の民間企業が新型宇宙船の開発を進めているが、早くとも2017年にならなければ完成しない。
 日本は国際宇宙ステーション計画のパートナーとしてロシアとかかわりがあり、また日本人宇宙飛行士の命を委ねている立場にある。ロシアの宇宙開発が今後どう変化するかは、日本にとっても大きな意味を持つ。
現在の予定では、日本時間7月3日に、事故後初となるプログレス補給船の打ち上げが、そして7月23日には、日本人宇宙飛行士の油井亀美也さんら3人が搭乗するソユーズTMA-17M宇宙船の打ち上げが予定されている。

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