Messenger
Image credit: NASA
 約4年間にわたって水星を探査し続けてきた探査機「メッセンジャー」が、日本時間5月1日に運用を終え、水星の地表に落下する。
 米航空宇宙局(NASA)などによると、落下の日時は米東部夏時間2015年4月30日15時26分(日本時間2015年5月1日4時26分)と推定されている。
 メッセンジャーはNASAとジョンズ・ホプキンス大学の応用物理学研究所(APL)が運用する探査機で、今から約11年前の2004年8月3日に打ち上げられた。探査機は1回の地球フライバイ、2回の金星フライバイ、さらに3回の水星フライバイを経て速度と軌道を変え、2011年3月18日に水星を周回する軌道に到着した。以来、こんにちまで観測を続けている。
 メッセンジャーより以前に水星を観測した探査機は、1973年から75年にかけて運用されたNASAの「マリナー10」しかなく、またマリナー10は水星のそばを通り過ぎて観測しただけであったため、その全貌を知ることはできず、多くの謎が残されたままだった。だが、メッセンジャーでは水星の周りを回る軌道に入ったことで、水星の詳細な観測が可能になった。
 当初、観測期間は約1年と見積もられていたが、探査機の状態が良かったため延長され、最終的に4年間にわたって運用されることになった。2014年後半には軌道を維持するために噴射するスラスターの推進剤が尽きてしまったが、タンクを加圧するためのヘリウム・ガスを噴射することで、数週間ほど落下までの時間を延ばすことに成功している。
 予想落下位置は北緯54.4度、東経210.1度の地点で、秒速約3.91kmの速度で突っ込むことで、直径16mほどのクレーターが生成されるという。
 メッセンジャーが運用を終えた後も、得られた観測データの分析は続けられる。また現在、欧州と日本が共同で計画している水星探査機「ベピコロンボ」の開発も進んでおり、メッセンジャーの跡を継ぎ、さらなる水星の謎の解明に挑む。ベピコロンボは2017年に打ち上げられ、2024年に水星に到着する予定だ。
写真=NASA。
■MESSENGER Executes Last Orbit-Correction Maneuver, Prepares for Impact
http://messenger.jhuapl.edu/news_room/details.php?id=282

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