ファルコン9ロケット、ドラゴン補給船の打ち上げに成功 第1段回収は再び失敗

Falcon9 1st stage landing
Image credit: SpaceX
 スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)社は米国時間4月14日夕方、「ドラゴン」補給船運用6号機(CRS-6)を搭載した「ファルコン9」ロケットの打ち上げに成功した。ドラゴンCRS-6には国際宇宙ステーション(ISS)に向けた補給物資が搭載されており、17日に到着する予定だ。一方、注目されたロケットの第1段機体の回収は、前回同様に回収用の船にはたどり着いたものの、着地には失敗し、機体は壊れてしまったという。
 ロケットは米東部夏時間2015年4月14日16時10分(日本時間2015年4月15日5時10分)、フロリダ州にあるケープ・カナヴェラル空軍ステーションの第40発射台(SLC-40)から離昇した。ロケットは順調に飛行し、打ち上げから約10分後にドラゴンCRS-6を分離、所定の軌道へ投入した。その後ドラゴンは太陽電池パドルの展開にも成功し、順調に飛行を続けている。
 ドラゴンCRS-6には、ISSに滞在する宇宙飛行士のための水や食料、衣服、日用品から、ISS内の実験で使うための機器や材料、またISSから放出される超小型人工衛星など、約2200kgの補給物資が搭載されている。ISSへの到着は米東部夏時間4月17日7時(日本時間4月17日20時)ごろに予定されている。その後、ドラゴンCRS-6はISSに約5週間滞在し、ステーションで作り出された成果物や、発生した不用品など約1360kgを積み、カリフォーニア沖の太平洋上に着水する。
 スペースX社歯今回を含めて8機のドラゴンをISSに向けて打ち上げており、そのうち最初の2機が試験機、あとの6機が実運用機として運用され、すべて成功を収めている。
 ファルコン9ロケットはスペースX社によって開発されたロケットで、打ち上げ機数は今回で17機目、今年に入ってからは4機目の打ち上げとなった。ただし、6号機から使われているファルコン9 v1.1には、1号機から5号機まで使われたv1.0とまったく異なるロケットといえるほどの改良が施されているため、v1.1のみでは12機目の打ち上げとなった。これまでに大きな失敗は起こしておらず、非常に安定したロケットである。
 今回の打ち上げでは、今年1月のドラゴンCRS-5の際と同様に、ロケットの第1段機体を打ち上げ後に回収する試験が行われた。スペースX社では、ロケットを旅客機のように再使用することで打ち上げにかかるコストを劇的に引き下げることを目指しており、まずはロケットの第1段機体を再使用することを計画している。
 その前段階として、これまでにロケットの第1段を大西洋上に着水させる試験を何度か行い、続いて船の上に着地させる試験へと移行している。その最初の試みは今年の1月10日に行われたが、船の真上まで降りてくることはできたものの、姿勢を崩し、打ち付けるように甲板に衝突してしまっている。同社によれば、失敗の原因は降下中の機体を制御する安定翼を動かすための作動液が途中で切れてしまったためとしており、それを受けて今回の試験では50%多く作動液が搭載されていた。
 しかし、打ち上げ後に同社のイーロン・マスクCEOがTwitterで明かしたところによると、今回もまた前回同様、船の上に降りてくるまではできたものの、安定して降り立つことまではできず、「ハード・ランディング(硬着陸)」となった結果、機体は破壊されたという。
 船にはビデオカメラが装備されており、映像は記録されているものの、現時点では低いフレーム・レートの映像しか手に入らず、生の映像データは船が港に戻ってからでなければ見られないという。マスク氏はTwitterで「(低フレーム・レートの映像を見た限り)横方向への速度を消し切ることができず、着地まではうまく行ったものの、その後横倒しになってしまったのではないか」と分析している。
 ファルコン9の次回の打ち上げは4月24日に予定されているが、積み荷である衛星の都合上、ロケットの持つ能力を最大限使う必要があるため、着陸脚などを装備する余裕がないことから、回収試験は行われない見込みだ。その次の6月19日に予定されているドラゴン補給船運用7号機の打ち上げでは、今回とほぼ同じ条件になることから、回収試験は実施されるものと思われる。
■Falcon 9 Roars Skyward to Send Dragon on Supply Run to Station | NASA
http://www.nasa.gov/content/falcon-9-roars-skyward-to-send-dragon-on-supply-run-to-station/

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