ブルー・オリジン社、「BE-3」エンジン試験を完了 今年中にもロケット打ち上げか

BE-3
Image credit: Blue Origin
 ブルー・オリジン社は米国時間4月7日、サブオービタル機「ニュー・シェパード」に装備されるロケットエンジン「BE-3」の受領試験を完了したと発表した。
 ブルー・オリジン社はネット通販大手のAmazon.comの創設者であるジェフ・ベゾス氏によって立ち上げられた宇宙企業で、現在ニュー・シェパードと呼ばれる、軌道に乗らない(サブオービタル)ロケットの開発を進めている。
 BE-3はニュー・シェパードに装備されるロケットエンジンで、液体酸素と液体水素を推進剤に使う。垂直離着陸ロケットのニュー・シェパードに使うため、11万lbfから2万lbf(490kNから89kN)まで推力を変えることができる能力を持ち、また再使用も可能となっている。エンジン・サイクルはタップオフ・サイクルと呼ばれる、少し珍しいものを採用している。これはエンジンの燃焼室で発生したガスを利用してターボ・ポンプのタービンを回すというものだ。
 BE-3は設計から開発、組み立てにいたるまで、すべてブルー・オリジン社の中で行われ、試験は米航空宇宙局(NASA)のステニス宇宙センターの施設が使われたという。試験は現在までに450回以上行われ、合計燃焼時間は3万秒を超えているという。また試験では、実際の飛行を想定し、何度も繰り返し運転させたり、推力を大きく絞ったり、予定外の事態をあえて起こしたりといったことも行われたという。
 ブルー・オリジン社の発表によると、近いうちにニュー・シェパードに搭載し、実際に打ち上げを行うとしている。時期は明言されていないが、Aviation Week誌が報じたところによれば、今年末ごろに実施されるだろうとのことだ。
 ニュー・シェパードはカプセル型の錠剤のような、他のロケットより丸く、寸詰まりな形をした単段式のロケットで、高度100kmを超える高さにまで上昇し、約5分間の無重量状態を作り出すことができる。宇宙観光や化学実験などの需要を見込んでいるという。総飛行時間は10分から15分ほどだとされる。
 また同社によれば、将来的にはBE-3を、他のロケットの上段エンジンとしても使用したいという。
 ブルー・オリジン社は、その活動内容についてあまり多くを明らかにしておらず、これまで単段式のサブオービタル機や、軌道に乗る宇宙船の開発などを行っていたことが断片的に知られている。また最近では、ロシアとの関係悪化により手に入りにくくなる可能性のあるRD-180エンジンの代わりに、BE-4というロケットエンジンの開発も行っている。
■Blue Origin – Media – Blue Origin Completes Acceptance Testing of BE-3 Engine for New Shepard Suborbital Flight
http://www.blueorigin.com/media/press_release/blue-origin-completes-acceptance-testing-of-be-3-engine-for-new-shepard-sub#

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