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スペースX社は2月9日、地球と宇宙天気を観測する衛星DSCOVRを載せたファルコン9ロケットの打ち上げに合わせ、ロケットの第1段機体を船の上に着地させて回収する試験に再度挑戦する。ロケットの打ち上げ作業は順調に進められており、また前回の試験で破損した船の修理も完了し、準備は着々と整いつつある。

打ち上げは米東部標準時2015年2月8日18時10分12秒(日本時間2015年2月9日8時10分12秒)に予定されている。ロケットはすでに、発射場所であるフロリダ州ケープ・カナヴェラル空軍ステーションのSLC-40に立っており、1月31日には打ち上げ前のエンジン確認試験も行われている。

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打ち上げ時間帯の天候は、90%の確率で好天になると予報されている。

今回ファルコン9が打ち上げるDSCOVRは、米航空宇宙局(NASA)と米海洋大気庁(NOAA)が開発した衛星で、太陽・地球系のラグランジュ第1点から地球と宇宙天気を観測する。ファルコン9にとって、地球低軌道よりも遠い軌道へ人工衛星を打ち上げるのは今回が初となる。

そして前回に続き、ロケットの第1段機体を無人の船の上に降ろし、回収する試験も実施される。前回の試験では、降下中の機体を制御する安定翼を動かすための作動液が途中で切れてしまったため、今回は50%多く搭載するという。予定通りいけば、離昇から9分後に、第1段が船の上に降り立つ予定だ。

また前回の試験では、ロケットが着地に失敗したことで船の甲板上が損傷してしまったが、すでに修理は完了し、船の名前である「Just Read The Instructions」の文字も、新たに甲板上に書き込まれている。

スペースX社では、ロケットを旅客機のように再使用することで、打ち上げ費用を劇的に引き下げることを目指しており、まずはロケットの第1段機体を再使用することを計画している。その前段階として、これまでに何度か、ロケットの第1段を大西洋上に着水させる試験を行い、続いて船の上に着地させる試験へと移行している。

ロケットを再使用すること自体は不可能ではないものの、それによって打ち上げ費用が本当に劇的に下がるのか、ということについては懐疑的な声も多い。しかし実現すれば宇宙輸送に革命が起こることから、多くの期待が寄せられている。

 

■SpaceX | Webcast
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