NASA Spacecraft Returns New Images of Pluto En Route to Historic Encounter
Image credit: NASA/JHU APL/SwRI
 米航空宇宙局(NASA)は2月4日、冥王星を発見したクライド・トンボーの誕生日に合わせ、冥王星探査機ニュー・ホライズンズが撮影した冥王星と、その衛星カロンの最新の画像を公開した。
 この写真は1月25日に、冥王星からおよそ2億300万km離れた位置から、探査機に搭載されたLORRIと呼ばれる観測機器によって撮影されたもので、2015年に入ってから最初に撮影された写真でもある。
「この写真は、クライド・トンボー教授による冥王星の発見と生涯の功績を称え、彼とその家族に宛てた誕生日プレゼントです。彼の発見は21世紀の惑星天文学の先駆けとなりました」と、ニュー・ホライズンズの主任研究員を務めるアラン・スターンさんは語る。
 またクライド・トンボーの娘であるアネット・トンボーさんは「父ならきっと大興奮したでしょう。こうして父が発見した星と、さらにはその衛星まで実際に見られるとなれば、きっとびっくりしたでしょうね。もしまだ父が生きていたなら、彼にとって非常に大きな意味を持つ出来事であったと思います」と語っている。
 クライド・トンボーは1906年2月5日に生まれ、1930年に冥王星を発見した。彼は1997年1月17日に亡くなるが、その遺灰の一部がニュー・ホライズンズに搭載され、宇宙空間を飛行している。またその遺灰が収められたカプセルには、こう刻まれている。
“Interned herein are remains of American Clyde W. Tombaugh, discoverer of Pluto and the solar system’s ‘third zone’. Adelle and Muron’s boy, Patricia’s husband, Annette and Alden’s father, astronomer, teacher, punster, and friend: Clyde W. Tombaugh (1906-1997)”.
(「この中には、冥王星と、太陽系の『第三領域』の発見者である、米国人のクライド・W・トンボーの遺灰が納められている。アドレとムロンの息子、パトリシアの夫、アネットとアルデンの父、天文学者、教師、だじゃれ好き、そして友人である、クライド・W・トンボー(1906-1997)」)
 ニュー・ホライズンズは2006年1月19日に地球から旅立ち、冥王星を目指して9年間にわたって宇宙を航行し続けている。冥王星はこれまで、地上の望遠鏡や宇宙に浮かぶハッブル宇宙望遠鏡によってしか観測が行われたことがなく、探査機が接近して詳細に観測が行われたことはない。打ち上げ後、探査機は火星軌道、小惑星帯を通過し、2007年2月28日に木星をスイング・バイし、さらに加速した。続いて土星、天王星の軌道を通過し、2014年8月25日には海王星の軌道を通過している。
 その後、探査機は機器などを温存するために冬眠状態に入り、2014年12月に再起動され、今回の接近に向けた最初の段階への突入に備え、探査機と運用チームは準備を行った。
 今後、2015年2月ごろから観測機器を使った、冥王星の本格的な観測が開始される予定だ。まだ冥王星との距離が離れているため、当面は小さなドット程度にしか写らないというが、航行コースの正確な測定な、修正に役立てられるという。
 そして徐々に接近し、2015年7月14日に冥王星と衛星カロンに最接近する。通過後は、データを地球に送信しつつ、太陽系外縁のエッジワース・カイパーベルト天体の探査にも挑む。そしてゆくゆくはヴォイジャー1のように太陽圏を脱出し、星間空間を旅する予定となっている。
写真=NASA。
■NASA Spacecraft Returns New Images of Pluto En Route to Historic Encounter | NASA
http://www.nasa.gov/press/2015/february/nasa-spacecraft-returns-new-images-of-pluto-en-route-to-historic-encounter/index.html#.VNLgci72TdE

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