HAYABUSA2 -RETURN TO THE UNIVERSE-
Image credit: (C)ライブ (C)HAYABUSA2製作委員会
 かねてより制作が進められていたプラネタリウム作品『HAYABUSA2 -RETURN TO THE UNIVERSE-』がこのほど完成した。今年の冬に打ち上げを控えた「はやぶさ2」のミッションが、一足早くスクリーン上で体験できる。
 本作は、2009年に公開され、その美しい映像と正確な描写で多くの人々を魅了した『HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-』の続編にあたる。『HAYABUSA』が公開された当時、「はやぶさ」は地球へ向けた帰路の途中にあったが、度重なるトラブルの影響で、機体は満身創痍の状態にあり、本当に帰って来られるかは誰にも分からなかった。タイトルの『BACK TO THE EARTH』という言葉には、「必ず地球に帰って来い」という願いが込められていた。
 そしてその1年後、「はやぶさ」は地球に劇的な帰還を果たし、さらに回収されたカプセルには小惑星イトカワのサンプルも入っていた。だが、「はやぶさ」はそうした工学的、理学的な成果をもたらしただけではなく、自ら燃え尽きながらもカプセルを地球へと送り届けたその逞しい姿は、日本全国に熱烈なファンを生み出し、宇宙開発への関心を広げる、大きなきっかけとなった。
 「はやぶさ2」はその「はやぶさ」の後継機だ。しかし「はやぶさ2」の開発決定までには、打ち上げるためのロケットが確保できない、そもそも開発予算が付かないなど、様々な困難が立ち塞がった。しかし関係者のたゆまぬ努力と、そして多くのファンからの声援を受け、実現に向けて動き出し、現在も、JAXA相模原キャンパスで開発が進められている真っ最中だ。新たなミッション、新たなエンジン、新たな観測機器、そして大勢の人々の夢と希望を一身に背負い、「はやぶさ2」は宇宙へ旅立つ日を今か今かと待ち侘びている。
 本作では、タイトルに『RETURN TO THE UNIVERSE』という言葉が含まれている。前作『BACK TO THE EARTH』の対を成しており、「はやぶさ」の後継機である“彼”が宇宙へ「帰還」し、新しい冒険が始まるという意味が込められている。
 この作品の構想は、オーストラリアで「はやぶさ」の帰還を見届けた、監督である上坂浩光さんの体験から始まった。
 「『はやぶさ』を引き継ぐ次のミッションが実行される時、それを応援する作品を作りたい……」。その決意は多くの人々と企業を動かし、日本のプラネタリウムの2大メーカーである、株式会社五藤光学研究所とコニカミノルタプラネタリウム株式会社が初めてタッグを組んだ。そこに有限会社ライブと有限会社エンブリオが加わり、HAYABUSA2製作委員会が設立。そして2013年12月から製作がスタートした。制作期間は7ヶ月にも及び、制作に費やされた物量は、前作『HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-』の実に5倍にもなるという。
 本作の監督を務める上坂さんは「この作品は『はやぶさ2』ミッションの全貌を理解してもらうと同時に、『はやぶさ2』が、『はやぶさ』の意志を『継ぐ者』であることを示し、『はやぶさ』や宇宙開発に興味を持つ沢山の人々の心のよりどころとなることを願っています」と語る。
 『HAYABUSA2 -RETURN TO THE UNIVERSE-』は7月11日から倉敷科学センターにて公開中。また7月19日からは新潟県立自然科学館、山梨県立科学館、相模原市立博物館でも公開が始まり、今後さらに、日本各地での上映が予定されている。
■「HAYABUSA2: Return to the Universe」サイト
http://www.live-net.co.jp/hayabusa2/

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