MPO in Thales Alenia Space plant
Image credit Finmeccanica
 欧州宇宙機関(ESA)と、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発を進めている水星探査機ベピ・コロンボの、欧州側が開発を担当している水星表面探査機(MPO)が、環境試験に向けた準備が整いつつある。一方、日本側が担当する水星磁気圏探査機(MMO)の開発も進んでおり、2016年の打ち上げに向けて準備は着々と進行中だ。
 MPOは、エアバス・ディフェンス&スペース社によって製造が進められており、現在はイタリアのトリノにあるタレス・アレニア・スペース社の工場で、最終的な機能試験が行われている。この試験が終われば、次に探査機はオランダのノールトウェイクにある、ESAの欧州宇宙研究・技術センター(ESTEC)に送られ、今年10月から年末にかけて、宇宙空間の環境、とりわけ探査を行う水星付近での高熱環境に耐えられるかを試す、環境試験が始まる予定だ。
 一方MMOは、2012年10月からJAXAにおいて総合試験が行われている最中で、6月23日には、科学機器の多層断熱材のベーキング作業も実施された。総合試験は今年の10月まで続き、2015年1月に開発完了審査を実施。それに通過すれば次はESAへと送られ、MPOらと結合された状態での総合試験が行われる予定となっている。
 MPOとMMOは共に、マーキュリー・トランスファー・モジュール(MTM)と結合され、ロケットに搭載される。このMTMは電気推進エンジンと化学スラスターから構成されており、地球を周回する軌道からの脱出と宇宙航行、そして水星軌道への投入を担う。MTMの試験は来年春頃までに行われる予定だ。
 ベピ・コロンボは2016年7月に、アリアン5 ECAロケットで打ち上げられる予定だ。打ち上げ後、探査機はまず地球をフライバイ、続いて金星を2回フライバイし、さらに5回の水星フライバイをこなし、2024年1月に水星を回る軌道に到着する。MPOとMMOはそれぞれ異なる軌道に投入され、共同観測を実施。探査活動は約2年が計画されている。
 同計画はこれまでに予算超過と開発スケジュールの遅れに直面し、打ち上げも2年ほど遅れているが、7月10日付けの『SpaceNews』紙が報じたところによれば、現在プロジェクトは安定した状態にあり、これ以上の遅れはなく、2016年7月の打ち上げに支障はないとされている。
■European spacecraft BepiColombo ready for environmental tests – DETAIL – finmeccanica
http://www.finmeccanica.com/-/bepicolombo-mercurio-mercury

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