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スペースX社のイーロン・マスクCEOは25日、米ワシントンで開かれたナショナル・プレス・クラブの記者会見において、先日のドラゴン補給船運用3号機(CRS-3)の打ち上げの際に行われた、ファルコン9ロケット第1段の着水試験に成功したと改めて発表し、宇宙飛行のコストを劇的に引き下げるべく、革命を起こすための道を拓いたと宣言した。

この試験は4月18日、ドラゴンCRS-3を搭載して打ち上げたファルコン9 v1.1の第1段を、ミッション終了後に地球に帰還させ、大西洋上に安全に着水させることを狙ったものだ。同社はいずれ、ロケットの大部分を再使用することを計画しており、今回の試験はその第一歩となるものだった。

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マスク氏は以前にも、Twitterで試験が成功したと発表していたが、今回公式にそれが認められた。

第2段から分離された第1段は、ロケットエンジンを再点火し減速、また内蔵されているスラスターを使って姿勢を制御しつつ下降、大西洋上に安全に着水したという。また実験的に装備されていた着陸脚の展開にも成功していたことが明かされた。これらはロケットから送られてきた複数のデータや、搭載されていたカメラの映像から確認された。

ただし着水した場所は当時天候が悪くで、回収船がなかなか近付けず、その間に第1段は波で破壊されてしまい、断片的な部品しか回収できなかったという。

次の回収実験ではより大型の回収船を使って挑むとともに、早ければ今年中にも、打ち上げ場所と同じケープ・カナベラルに着陸させ、来年その第1段を再使用したいとも明かされた。また着陸の精度も、ヘリコプター並みになるだろうとのことだ。

「我が社が行ってきたことは、進化的ではありますが、革命的ではありません。けれども、もし第1段の回収と、それを再び打ち上げる再使用化が可能になれば、宇宙輸送における真の革命となるでしょう」

マスク氏はこのように述べた。

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