Proton-M/Briz-M with Astra-2E launch
Image credit: Roskosmos
インターナショナル・ローンチ・サービシズ(ILS)社は9月30日、通信衛星アストラ2Eを搭載したプロトンMロケットを、バイコヌール宇宙基地から打ち上げた。プロトンMの打ち上げは今年7月に起きた打ち上げ失敗以来、3ヶ月ぶりとなるものであり、その飛行再開を完璧な打ち上げ成功をもって示した。
アストラ2Eを搭載したプロトンM/ブリーズMは、現地時間9月30日3時38分(日本時間同日6時38分)、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の200/39発射台から離昇した。ロケットは安定した飛行を続け、9分42秒後にブリーズM上段を分離、その後5回の燃焼を繰り返し、離昇から9時間12分後に衛星を所定の軌道へ投入した。
アストラ2Eはルクセンブルクに本拠地を置くSES社が運用する通信衛星で、フランスのアストリウム社によって製造された。打ち上げ時の質量は6,020kg、設計寿命は15年が予定されている。
プロトンMは今年7月2日、ロシアの衛星測位システム・グロナスを構成する衛星グロナスMを搭載して打ち上げるも、センサーの取り付けミスによって離昇直後にコントロールを失い、空中分解して墜落するという衝撃的な事故を起こした。今回の打ち上げはそれから約3ヶ月ぶり、そして失敗からの教訓として、製造や組み立て時の検査をより強化するという対策取り入れられて初の打ち上げでもあった。
当初打ち上げは9月17日に予定されていたが、しかし9月12日に「ロケットに技術的な問題が発見されたため」との理由で延期されていた。その問題の詳細は公式には明らかにされていない。
今回の成功をもって、プロトンMは再び商業打ち上げ市場に舞い戻ることとなった。そして現在、宇宙関連企業を統合する計画が進められており、今年中にも「統一宇宙・ロケット会社」(Объединенная ракетно-космическая корпорация)が誕生する予定で、政府の後押しの下、ロシアの宇宙産業は改革に向けて動き出しつつある。
しかし、あまりにも衝撃的な打ち上げ失敗によって損なわれた信頼性、印象を回復するのは至難の業であろう。またここ10年で、プロトンロケットは何らかの形で8回もの打ち上げ失敗、あるいは完全な成功とは言い難い打ち上げを繰り返していることも、信頼の回復をより困難にさせている。
■Commercial Rocket Launch | ASTRA 2E | Success Release | International Launch Services
http://www.ilslaunch.com/newsroom/news-releases/ils-proton-successfully-launches-astra-2e-ses

関連記事

ページ上部へ戻る