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Image credit: RKK Energia
シー・ローンチ社とスペース・インターナショナル・サービシズ社は8月31日、イスラエルの通信衛星エイモス4を搭載したゼニート3SLBロケットを打ち上げた。ゼニートの打ち上げは今年2月に失敗しており、今回の打ち上げはゼニートにとって、また同機の商業打ち上げを担うシー・ローンチ社にとっても、その威信を賭けた重要なものであった。
エイモス4を搭載したゼニート3SLBは、現地時間9月1日2時5分(日本時間同日5時5分)、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の45/1発射施設から離昇、約6時間45分後に衛星を所定の軌道に投入し、打ち上げは成功した。
ゼニート3SLBは、シー・ローンチと呼ばれる海上に浮かべられたプラットフォームから打ち上げるために造られたゼニート3SLから派生した機体で、今回のようなバイコヌールからの打ち上げサービスはシー・ローンチの逆の意味を込め、ランド・ローンチという名前が付けられている。しかし、今年の3月1日に、シー・ローンチのゼニート3SLが離昇直後に墜落、打ち上げに失敗しており、失敗の原因が解明されるまでゼニート3SLはもちろんのこと、ゼニート3SLBの打ち上げも停止されることとなった。
その後、シー・ローンチ社が立ち上げた事故調査委員会において、失敗の原因はBIMと呼ばれる第1段の油圧供給システムに異常があったためと特定され、5月には打ち上げ再開の許可が出された。なお設計に問題があったわけではなく、組み立て時の検査と試験をより徹底することで対処すると発表された。要するに、先日のプロトンMロケットの打ち上げ失敗と似た、製造における品質管理の問題であったようだ。
ゼニートロケットは旧ソ連末期に開発されたロケットで、現在はウクライナにあるユージュマシュ社によって製造されている。かつては軍事衛星の打ち上げにもっぱら使われていたが、近年ではシー・ローンチやランド・ローンチでの商業打ち上げを多くこなしており、またスペクトルRやフォボス・グルントなどの科学衛星、惑星探査機の打ち上げにも使われている。ゼニート全機種を合わせた打ち上げ成功率は約83%と、あまり高くはない。
エイモス4はイスラエルの衛星通信会社スペースコム社によって運用される通信衛星で、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ社によって製造された。打ち上げ時の質量は約3,500kg。東経65度の静止軌道に配備され、アジア、中東、ロシアに通信サービスを提供する。
■Space international services (Zenit-3SLB)
http://landlaunch.ru/

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