宇宙望遠鏡ケプラー、系外惑星探し続行が困難に

0517kepler.jpg
Image credit: NASA
「第2の地球」を探し続けてきた宇宙望遠鏡ケプラーの前途がゆらいでいる。
米航空宇宙局(NASA)は15日、ケプラーの「リアクション・ホィール」の1基に異常が発生したため宇宙機が休止状態に陥ったと発表した。リアクション・ホィールはモーターで回転する円盤であり、その回転と逆方向に宇宙機全体を回す力が働くのを利用して姿勢を制御する装置だ。姿勢を完全に制御するには空間の三次元に対応する3基のリアクション・ホィールが必要である。ケプラーはこれを4基備えていたが、うち1基が2012年7月に停止しており、今年1月には別のホィールに不具合が発生して一時観測を休止していた。この1基が今回完全に故障した可能性が高い。ケプラーにはスラスターもあるが、リアクション・ホィールほど精密な姿勢制御はできない。
ケプラーははくちょう座とこと座の間の一角を正確に向いて、視野の中にある10万個以上の恒星の明るさを調べ続けてきた。恒星の周りに惑星が存在し、その惑星が地球から見て恒星の前を横切れば恒星はわずかに暗くなる。この「トランジット」と呼ばれる現象を利用してケプラーは系外惑星の候補を探してきたが、正確な姿勢制御ができなければ捜索は続行できない。
2009年3月6日にデルタ2ロケットによって打ち上げられたケプラーは3年半の主要ミッションを終えて、2012年11月から延長観測ミッションに入っていた。2013年5月16日現在、ケプラーの観測からは系外惑星らしきデータが2740件見つかっており、このうち132個は実在の惑星であることが確認されている。依然として未解析のデータが多いので、たとえケプラーが軌道上での任務を終えたとしても新発見のニュースは数年間途切れることがなさそうだ。
■Kepler Mission Manager Update (05.15.2013)
http://www.nasa.gov/mission_pages/kepler/news/keplerm-20130515.html

関連記事

ページ上部へ戻る