イスラエルの新聞タイム・オブ・イスラエル紙および民放のチャンネル2などは、イランが先月17日前後に、イランのセムナーン発射場から人工衛星の打ち上げを試みるも、失敗に終わったと報じた。

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この打ち上げ失敗は西側の情報源によって確認されたとしているが、現時点でそのような情報は出回っていない。一方で、NOTAMと呼ばれる航空情報は、確かに2月17日と18日に当該地区に対して出されており、少なくとも打ち上げを試みようとしたことは本当のようだ。

仮に打ち上げがあったとすれば、おそらくサフィール1Bロケットによる、ファジュル衛星の打ち上げであったと思われる。ファジュルは地球観測衛星で、観測機器の他、太陽電池とパルス・プラズマ・スラスターが搭載されている。設計寿命は1.5年。ファジュルの打ち上げは2012年5月と10月にも試みられているが、どちらも失敗に終わっている。ちなみにファジュルとは「夜明け」という意味だ。

しかし、イランの通信社FARSは6日、打ち上げが行われたという報道に対抗するかのように、「ファジュルの打ち上げは来年前半に行われるだろう」と報じた。ここでいう来年とはイラン暦でいう来年であり、グレゴリオ暦の3月21日から新年となる。

1ヶ月ほどのわずかな間に新しい衛星を用意できるとは考えにくく、2月17日頃に打ち上げを予定していたのは事実だろうが、何らかの事情で延期され、打ち上げは試みられていない可能性が高い。

 

■For third time in 2 years, 'Iran fails to launch satellite' | The Times of Israel
http://www.timesofisrael.com/for-third-time-in-2-years-iran-fails-to-launch-satellite/

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