NASA、ISSに膨張式モジュールの追加を目指す

Concept art of BEAM on ISS
Image credit: NASA
 アメリカ航空宇宙局(NASA)は11日、国際宇宙ステーション(ISS)に膨張式モジュールを追加するため、ビゲロー・エアロスペース社と契約を結んだと発表した。
 ビゲロー・エアロスペース社は、ホテル王であるロバート・ビゲロー氏が、宇宙にもホテルを造る事を目指して設立したベンチャー企業だ。同社の最大の特長はインフレータブル・モジュールと呼ばれる膨張式の宇宙ステーションの技術を持っている所にある。これまでの宇宙ステーションは、打ち上げるロケットの大きさによってその大きさが制限されてきた。しかし打ち上げ時に萎ませておき、宇宙空間で膨らませることによって、格段に広大な空間を持つ宇宙ステーションを造る事ができる。このアイディア自体は昔からあったが、その構造ゆえに、放射線や、宇宙ゴミや宇宙塵の衝突に耐えられる機体を造るのは難しく、近年の強靭な素材の登場を待たねばならなかった。ビゲローはベクトランと呼ばれる、防弾チョッキなどにも使われているケブラー繊維の約2倍の強さを持つ素材を、何重もの層にして使っており、耐久性は他のISSのモジュール(金属製)よりも強くなるだろうとも言われる。
 同社はこれまで、2006年と2007年にジェネシスIとIIという試験機を打ち上げ、共に成功を収めており、現在2014年ごろの打ち上げを目指し、スカイウォーカーという名前の宇宙ステーションを開発している。
 今回ISSへ追加されることになったのは、ビゲロー・エキスパンダブル・アクティビティ・モジュール(Bigelow Expandable Activity Module)、またその頭文字を並べてビーム(BEAM)と呼ばれるモジュールで、質量は1tほど、電源や生命維持装置は持たず、他のモジュールから供給されることになる。この試みが成功すれば、ビゲローにとって宇宙ホテルを実現するために大きな実績を得ることになる。
写真=NASA
■NASA – NASA, Bigelow Officials to Discuss Space Station Expandable Module
http://www.nasa.gov/home/hqnews/2013/jan/HQ_M13-011_NASA-Bigelow_Event.html

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