中国の月探査機「嫦娥二号」、小惑星トータティスの探査に成功

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Image credit: 新华视点
 中華人民共和国(中国)の国家国防科技工業局は15日、月探査機「嫦娥二号」が小惑星トータティスに接近、探査を実施したと発表した。
 「嫦娥二号」とトータティスの最接近は北京時間12月13日16時30分に行われ、93kmから240kmの接近時において撮影に成功した。また最接近時の距離は3.2 km、相対速度は10.73km/sを記録した。
 嫦娥二号は中国の2番目の月探査機で、2010年10月1日に打ち上げられた。その後10月6日に月周回軌道に到着し探査を開始、2011年4月に予定されていたミッションを完了した。その後追加ミッションとして、6月9日から太陽と地球のラグランジュ2(L2)へ向けて航行を開始、8月末にL2点に到着し、通信などの試験を実施。深宇宙における宇宙機の運用の実績を積んだ。そして2012年4月15日にトータティスとの会合に向けてL2点から離脱、航行を続けていた。
 小惑星トータティスは地球近傍小惑星と呼ばれる小惑星の一つで、太陽からもっとも遠くなる遠日点が火星軌道と木星軌道の間に、太陽ともっとも近づく近日点が地球軌道の内側にある。また軌道傾斜角も0.45度と低く、これまで何度も地球へ接近しており、遠い将来には地球と衝突する可能性もあると予想されている。過去にアメリカのゴールドストーン地上局やアレシボ天文台の電波望遠鏡を使い、地球接近時を狙って撮影が行われた事はあったが(今回も撮影が行われている)、直接接近して撮影に成功したのは今回が初となる。
 これまでに小惑星の探査に成功した国はアメリカ、欧州宇宙機関、日本だけであり、また月軌道での探査の後、ラグランジュ点を経て、小惑星をフライバイするという複雑な飛行を成し遂げたのは世界初である。中国は2018年に小惑星Turkmitに、2020年にはアポフィス、そして2023年には1996 FG3に、それぞれ小惑星探査機を打ち上げる事を計画しており、今回のフライバイを成功させた実績と経験は、これら将来のミッションに活かされる事になろう。
■嫦娥二号探测曾被预测撞击地球的小行星–科技–人民网
http://scitech.people.com.cn/GB/n/2012/1214/c1007-19895649.html

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