日本時間7月21日は、アポロ11号が月に着陸してからちょうど50年。この歴史的出来事を記念したNASAのイベントにおいて、2020年に打ち上げられる予定の「オリオン」宇宙船がアメリカのペンス副大統領によってお披露目されました。

ペンス副大統領(壇上)と、公開されたオリオン宇宙船のクルーモジュール(左奥)

当日お披露目されたオリオン宇宙船は、NASAの新しい月面探査プログラム「アルテミス」最初のミッションである「アルテミス1」において、現在開発が進められている大型ロケット「SLS(Space Launch System)」を使って実際に打ち上げられる機体です。

アルテミス1ではオリオン宇宙船に乗員は搭乗しませんが、無人で打ち上げられたオリオンは月の周回軌道に6日間滞在し、打ち上げから数週間後には地球へと帰還します。月へ向かい地球へと帰る行程を実際に飛行することで、有人のテストミッションとなる「アルテミス2」や、2024年に予定されている有人月面着陸ミッションとなる「アルテミス3」に備えて、オリオンのシステムを実際の環境でテストすることが目的です。

飛行するオリオン宇宙船の想像図(Credit: NASA)

なお、今回公開されたのはオリオン宇宙船を構成する「Crew Module(クルーモジュール:CM)」と呼ばれる乗員が搭乗する部分で、宇宙船の操縦、飛行中の生活、宇宙ステーショなどへのドッキング、地球への帰還に用いられます。

飛行に必要なエンジンやソーラーパネルを備えた「European Service Module(サービスモジュール:ESM)」欧州宇宙機関(ESA)が製造を担当しており、アルテミス1ミッション用のサービスモジュールは2018年11月にケネディ宇宙センターへとすでに運ばれています。

輸送機で運搬されるオリオン宇宙船のサービスモジュール(Credit: ESA–A. Conigli)

少しずつ形になりつつあるオリオン宇宙船。今後はクルーモジュールとサービスモジュールを結合した上で、飛行前の各種試験が実施されます。SLSの開発も含めて計画が順調に進めば、来年中にアルテミス1ミッションが実施される予定です。

 

Image Credit: NASA/Kim Shiflett
https://www.nasa.gov/press-release/vice-president-unveils-nasa-spacecraft-for-artemis-1-lunar-mission-on-moon-landing
文/松村武宏

 オススメ関連記事

 オススメ関連記事