日本の火星衛星探査計画にドイツ航空宇宙センターが協力、独仏共同のローバー開発も

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月20日、現在検討が進められている「火星衛星探査計画(Martian Moons eXploration:MMX)」におけるドイツ航空宇宙センター(DLR)との協力に合意し、6月18日にフランスのル・ブルジェ空港で開催されていたパリ航空ショーの会場において実施の取り決めが交わされたと発表しました。

取り決めを交わすDLRのヴァルター・ペルツァー理事(前列左)、JAXAの國中均理事(同中央)、DLRのハンスヨーク・ディタス理事(同右)(Credit: DLR)

MMXはその名の通り、火星の衛星「フォボス」や「ダイモス」を対象とした探査計画です。その目的は、火星とその衛星の歴史に関する新たな知見を得ること。フォボスやダイモスが火星に捕獲された元・小惑星なのか、それとも大規模な衝突で舞い上がった火星の破片からできているのかを明らかにすることも含まれます。

探査機はフォボスやダイモスの近くを飛行できる火星の周回軌道(模擬周回軌道)に入って観測を実施しつつ、どちらか片方から地表サンプルの採取を行い、地球へと帰還することが予定されています。

MMXの探査機想像図

今回の取り決めによって、JAXAはドイツ国内にある設備を使ってMMXの試験を実施することが可能となります。また、DLRはフランス国立宇宙研究センター(CNES)と共同で、MMXに搭載してフォボスやダイモスに送り込むローバー(探査車)の開発を進めることになります。

MMXに関するJAXA、DLR、CNESの協力は、2018年10月3日すでに発表されています。この日は小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されていた「MASCOT」小惑星「リュウグウ」への着陸に成功した日でもありますが、MASCOTもまたDLRとCNESの共同開発による小型着陸機でした。

火星の衛星を探査するローバーの想像図(Credit: CNES)

火星の小さな月に挑むべく、再びタッグを組んだ日独仏の宇宙機関。予定では、MMXは2024年に打ち上げられ、火星には2025年に到着。フォボスまたはダイモスの地表サンプルを採取し、2029年に地球へと帰還することになっています。

 

Image Credit: JAXA

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