こちらの画像は、NASAの木星探査機「ジュノー」が光学観測機器「JunoCam」を用いて撮影した画像をもとに、市民科学者のKevin M. Gill氏が作成したものです。

作成に用いられたのは2019年2月13日の2時59分から3時39分(日本時間)にかけて撮影された3枚の画像で、撮影時の「ジュノー」は木星の雲の上26,900kmから95,400km、南緯40度から74度の間を飛行していました。そのため、画像の木星は全体が写し出されているわけではなく、南半球をクローズアップ撮影した写真のように仕上がっています

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木星を遠くから眺める場合と比べて、右上の大赤斑は大きな比率で見えており、色の異なる雲の帯が描き出す縞の数もずっと少なく、まるで木星のイメージをデフォルメして描き直したような姿。バレンタインデー直前にご紹介した「惑星チョコ」が本物になったような雰囲気でもあります。

それでもこの画像には、木星最大の嵐である巨大な大赤斑、幾つも見える小さな白い渦、雲の帯の境が複雑に入り組む様子など、木星の大気の特徴が幾つも捉えられています。中央やや左には、レーザーポインターで照らされたような小さな赤い渦もポツンと見えていますね。

2016年7月に始まった「ジュノー」のミッションは、2021年7月まで続けられる予定です。

Image credit: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/Kevin M. Gill
https://www.nasa.gov/image-feature/jpl/jupiter-marble
文/松村武宏

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