こちらの2つのローブが輝く天体は、ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された「ツインジェット星雲」と呼ばれる双極惑星状星雲です。
「M2-9」は、ベビつかい座の方向約2100光年先に位置しています。中心部にはかつて太陽と同じような質量の連星があったと考えられてます。その連星の最期をむかえた姿がこのツインジェット星雲というわけです。
通常の惑星状星雲は、1つの太陽質量の恒星の最期の姿ですが、「M2-9」の場合は連星による影響(主星に非常に近い白色矮星の公転によるもの)によって形成されたものと推測されます。
なお、2枚の蝶の羽根とも言われる「M2-9」は、公転する白色矮星が1200年以上かけて作られたものです。1つの恒星の最後の姿も美しい星雲を生み出しますが、終わりゆく2つの恒星が作り出す星雲もまた綺羅びやかなで目を引きますね。
関連:風を受けてたなびく吹き流しのようなケンタウルス座の原始惑星状星雲
Source
- Image Credit: ESA/Hubble & NASA
- ESA/Hubble
文/sorae編集部