2001年に打ち上げられた、NASAの火星探査機「2001マーズ・オデッセイ」。打ち上げから16年が経過した同探査機が初めて撮影した火星衛星「フォボス」の画像が、地球へと送信されました。
これまで火星の観測に集中してきた2001マーズ・オデッセイですが、2017年9月29日には少し気分を変えて……ではなく回転しての観測機能を確認するため、フォボスを撮影。上の画像は同探査機の熱放射撮像カメラ「THEMIS」による赤外線と可視光線のイメージを合成したサーマルイメージになります。
実は、フォボスが赤外線で撮影されたのは今回が初めて。これにより、フォボスや火星衛星「ダイモス」の表面温度の変化の観測が可能だと確認されたのです。また観測により、フォボスの太陽に照らされた面の温度が急速に上昇したことも判明しています。そしてその結果から、同衛星の表面物質の構成についての研究が進むことも期待されています。
このフォボス(あるいはダイモス)にはJAXAが2024年に探査機ミッション「MMX」を打ち上げ、サンプルリターンを行う予定です。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU
■NASA's Mars Odyssey Snaps Its First Images of Moon Phobos
https://www.space.com/38378-mars-odyssey-orbiter-first-phobos-photo.html
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